やまなし勤労者福祉会 2023年度 社保平和委員会 平和学習フィールドワーク ~山梨での戦争体験フィールドワーク「韮崎七里岩地下壕群 見学」実施報告~

みなさんこんにちは!
やまなし勤労者福祉会 法人事務局の柳場です!!
2024年2月16日午後、冬晴れの中、福祉会反核平和委員会メンバーで「韮崎七里岩(しちりいわ)地下壕群」に行ってきました。


今回の取り組みは、2023年11月に行った「2023年社保平和委員会 平和フィールドワーク~ロタコ(御勅使河原秘匿飛行場跡)訪問」に続く、県内戦跡訪問平和フィールドワークの第2弾です。


今回のフィールドワークでは、「韮崎七里岩地下壕を保存する会」事務局長の向山三樹氏が案内をしてくださいました。

韮崎七里岩地下壕群とは??

山梨県韮崎市の国道20号線沿いにあるコンビニの向かいの断崖(七里岩)には、数キロにわたっていくつもの横穴が開いています。終戦直前に国策としてここに秘密の飛行機製造工場を東京都立川市から移転させてくる計画があったそうです。


当時の軍の計画では、間隔50ⅿごとに奥行き100ⅿの横穴を掘り、幅数キロメートルに及ぶ地下壕をつくる予定でしたが、敗戦の影響で30%程度の完成率だったとのことでした。

当時、周辺の老若男女が大勢強制的にかり出され、その中には多くの朝鮮人もいたそうです。
日本の敗戦で、工事が終了した際には朝鮮人たちの歓喜の声がこだましたとの記録が残っているそうです。
どれほど過酷な労働だったかが伝わってくるエピソードです。

いざ、地下壕の中へ!!

断崖の中腹の急斜面にかけられた梯子の先に、ひっそりと壕の入り口が口を開いていました。


梯子を登って、地下壕へ入ってゆきます。


地下壕の奥は、参加者の想定を大きく超える「空間の広さ」と「奥行きの長さ」と「暗闇の深さ」でした。


所々に当時の「運搬用トロッコの枕木」や「ドリルで開けたダイナマイト用の差込み穴」がまだ残っており、向山氏が一つひとつ丁寧に説明してくださいました。


敗戦の影響で地下壕の製作は道半ばで終わっており、先々が行き止まりになっていました。
それでも枝分かれしながら50ⅿくらいは奥に進みました。
2~3回折れ曲がりながら進むと全く光が来ない深淵の暗闇となりました。


細いライトの明かりを頼りに足元と頭に気をつけながら進みました。

地下壕から学び考える「戦争と平和」

地下壕探索終了後、外に出てきてほっと一息。
向山氏を囲み、振り返りと感想共有をしました。


職員からは様々な感想が出されました。

向山氏からは「戦争の体験を語れる世代は徐々にいなくなるけれど、戦跡を通じて戦争の愚かさを伝えていってほしい。」と参加者への期待のお言葉をいただきました。


最後に、向山氏を囲み記念撮影。


前回の「ロタコ」に続き、戦争を肌で直に感じられる場所が韮崎市にもあったことを知り、家族や友人・職場に伝えていくことを皆で確認して終了しました。


こちらのブログもご覧ください
「2023年社保平和委員会 平和フィールドワーク~ロタコ(御勅使河原秘匿飛行場跡)訪問」の様子