【山梨民医連】介護事業所コロナ等影響調査報告 記者会見

山梨県民主医療機関連合会(山梨民医連)が2023年2~3月に実施した「介護事業所における新型コロナウイルス感染症及び光熱費高騰による影響調査」について、4月4日(火)の午後、結果報告の記者会見を行いました。
やまなし勤労者福祉会からは平田理(理事長)、清水季世子(専務理事)、柳場和彦(経営企画部長)、横内俊洋(特別養護老人ホームいけだの里施設長)が参加し、コロナ禍における介護現場の実情を報告しました。

会場にはNHK、UTY、山梨日日新聞、朝日新聞の4社が取材に訪れました。

「介護事業所における新型コロナウイルス感染症及び光熱費高騰による影響調査」とは

新型コロナウイルス感染症第8波では介護施設でクラスターが相次ぎました。また県のコロナ陽性者の入院基準が変更され、在宅や介護施設で陽性者が療養する事例が増え、中には病院にかかれずお亡くなりになるという事例も発生しました。
私たちは、介護事業所における、特に第8波の新型コロナウイルス感染症対応と光熱費等の高騰による影響の実態をつかみ今後必要な支援を検討していきたいと考え、本アンケートに取り組みました。

<調査目的>
高齢者施設等において、新型コロナウイルス陽性者の療養支援にあたった事業所も含めコロナ禍での介護現場の実態を把握し今後の感染対策に生かすこと

<調査対象>
県内の介護事業所 411か所

<調査方法>
郵送調査によるアンケート調査

<調査期間>
2023年2月10日から2023年3月10日(1か月間)

コロナ禍の介護現場の深刻な実情

柳場部長より、調査の中で介護現場から寄せられた、「介護施設でコロナ陽性者を看ることの困難さ」「自宅で孤立していたコロナ陽性の高齢者の現状」(コロナ陽性となるも、自宅で孤立していた高齢者の現状)「医療機関の受診ができずに命を落とされた事例」「クラスターで経営的に大打撃があった事業所の実情」など、深刻な状況を報告しました。
また、横内施設長より、当法人の特別養護老人ホームでのクラスター発生から見えた、介護施設でコロナ陽性者を看ることの困難さと行政への要望を報告しました。

調査結果を受けた今後の展望

アンケート調査で特徴的だったのは、入所系事業所でコロナ陽性者の事業所内療養が多く、そのすべてがクラスターになっていたこと、コロナクラスター対応と物価高騰が深刻な経営的打撃を与えたことです。

報告の最後には清水専務理事より、新型コロナはまだまだ油断できない情勢にあること、行政・医療・介護の三者での信頼と協力関係のもとでこの難局を乗り切りたいことが述べられました。

誰もが安心して人生の最期まで、住み慣れた町で暮らし続けることのできる「まちづくり」のために、やまなし勤労者福祉会では今後も行政機関や医療機関と協力しながら「介護」の問題にしっかりと向き合っていきます!
引き続き感染症拡大に備えながら、感染症に強いまちづくりを県や地域とも協同しながら進めていきたいと思います。
今後とも皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

末筆ではございますが、アンケートにご協力いただいた介護事業所の皆様に改めてお礼申し上げます。

「介護事業所における新型コロナウイルス感染症及び光熱費高騰による影響調査」の結果の詳細は「山梨民主医療機関連合会」のホームページに近日中に掲載される予定です。