やまなし勤労者福祉会2023年度中堅研修が始まりました! ~研修報告ブログ vol.2~

やまなし勤労者福祉会では、中堅職員研修を毎年行っています。
2023年度も樋口しのぶ先生を講師にお招きし、中堅職員に必要な力について、全4回の講義で学びます。

今回は、中堅研修2回目の様子をお届けします。
※このブログは、実際に中堅研修に参加した職員のひとり、山田が書いています。

3つの言葉で「自分の価値観」を表現

前回の講義は「キャリアとは」という、全体向けの大きなテーマについて学びました。
今回は、自分とはという、簡単そうで実はとても難しいことがテーマです。

「自分の価値観の探求」という課題では、講師の樋口先生から提示された83個の言葉から、「自分が大切にしたい価値観」に当てはまる言葉を選び、その言葉を使って「自分の生き方・働き方」を文章で表現しました。

83個の言葉から、まずは5つの言葉を選びます。
その5つの言葉の中から、「その中でも特に大事にしたい価値観」に当てはまる言葉を3つ選択し、その3つの言葉を使って自分の価値観を表現するのですが…。

83個もの言葉の中から、自分の価値観に当てはまるものを5つに絞ることがまず難しい!
選んだ5つの言葉の中から、さらに3つを厳選するのはもっと難しい!
そうして頭を抱えながら私が選んだ言葉はチャレンジ・楽しさ・人間関係

私の生き方・働き方を文章で表すと…。

小さなチャレンジは肯定も応援も得やすいですが、大きなチャレンジにはさまざまな意見が出ますよね。
大きなチャレンジは大変で、難しくて、失敗のリスクもあります。
しかし、挑戦することを否定するのではなく、「どうしたら成功できるだろうか」と、仲間と一緒に考える…それができる人間関係やそうした関係性づくりを大切にしたい!
そんな気持ちが自分のなかにあったのだと気づかせてもらった時間でした。

 

同じグループのメンバーの文章を一通り発表し終えた後、私のグループでは、「逆に、これは無い(選ばない)な、と思った言葉」についても意見交換をしました。
「権威」や「名声」、「競争」などの言葉は選ばなかったよ、という意見でぴったり合致。
選ぶ言葉はバラバラでも、選ばない言葉は同じだなんて、面白いですよね。
「選ばなかった言葉にも、介護という業界の性格が出るね」という、メンバーの発見に、みんなで驚きました。

ナラティヴ・アプローチに挑戦

ナラティヴ(narrative)とは「語り・物語」を意味する言葉です。
ナラティヴ・アプローチは、自分を主語とした語り(物語)を通して、問題や課題の捉え方(考え方)を変えていく手法です。
語り手は、自分を主語とした物語を語り、聞き手は、その語りを聞き、共感し、語り手の「語り」をもとにした新たな物語を紡ぎます。
1980年代後半ごろに提唱されはじめ、医療や臨床心理、キャリアコンサルティングなど、さまざまな分野で取り入れられているそうです。

中堅研修に参加した職員さんたちは、職業柄、既に現場で実践しているかもしれません。
制限時間内にメンバー全員の語りを聴くために、話す速度やコメントの量を調節するなど、チームワーク抜群!
時間の制限がある中でも、丁寧に語り、丁寧に聴く職員さんたちの姿が印象的でした。

そんな、慌ただしくも楽しい「ナラティヴ・アプローチ」の時間。
私のチームメンバーの半数は、県外出身。それだけでも盛り上がったのですが…。
「県外出身で、慣れるまでが大変だった」という語りが、チームメンバーの共感とコメントを受け、「地元を離れて働く自分の行動力はすごい!」「コロナ禍で地元を離れて暮らしていても、孤立せずに済んだ。福祉会に転職してよかった」と前向きな語りに大変身!
「ナラティヴ・アプローチ」の効果をしっかり実感しました。

初回の研修よりも緊張がほぐれ、和やかな雰囲気の中での研修は、学びが多いということだけでなく、次回の研修が楽しみになってしまうほどの充実感でした。

次回の研修は7月末!
樋口先生、引き続きよろしくお願いいたします!!